医薬品の個人輸入が危険な理由
スマホやWIFIがあればどこでもネットを使える時代、海外で作られた薬もネット通販で簡単に手に入ります。
長期間同じ薬を使用する人や、病院に行く時間が無い人には助かる方法ですよね。
海外製の医薬品は手軽に個人輸入できますが、何もいいことだけではありません。
・偽物の商品が届いた
・副作用が出た
などいろいろなリスクも潜んでいます。
今回は、海外製医薬品の個人輸入が危険な理由について紹介します。
悪徳サイトに注意する
悪徳サイトと聞いて驚いた人もいるでしょう。
個人輸入代行サイトは、正規品を販売しており対応もいい所がほとんど。
しかし中には、悪いことを考えるサイトも存在します。
・偽物の商品が届いた
など被害も報告されており、悪徳なサイトもいるんです。
偽物が届く
海外から医薬品を購入できるサイト・個人輸入代行サイト。
薬を注文したあと、いざ届いたら頼んだ商品ではなかったという被害が報告されています。
中には巧妙に作られた偽物を販売するサイトもあります。
メーカーが作っている正規品に色や形を似せて、あたかも本物かのように販売しているのです。
ネットに流通している海外製の医薬品は、約4割が偽物と言われています。
そんな悪徳業者に引っかからないように注意しなければなりません。
黄色マーカー正規品を販売しているサイトには、商品ページに第三者機関の成分鑑定書が掲載されています。
成分鑑定書とは、正規品と同じ成分が入っていますよといういわば証明書のようなものです。
薬は病院で処方してもらうのが一番ですが、個人輸入代行サイトで購入を検討されている方は、成分鑑定書の有無を確認してください。
商品が届かない
注文した商品がいつまでたっても届かなかったという報告があります。
・サイトに問い合わせても連絡がつかない
・ホームページ自体が消えていた
など詐欺の被害にあってしまった人もいるのです。
そんな詐欺サイトに引っかからないためにも、利用するサイト選びが重要です。
ネット通販サイトには、特定商取引法に関するページが必ず存在します。
消費者の利益を守るために、法律で定められている運営サイト情報を記載するページです。
・サイト名
・所在地
・連絡先
などの情報が記載されています。
この特定商取引に関するページが存在しないサイトは、怪しいと思っていいでしょう。
薬を購入する前に、しっかりホームページを確認してください。
引用元:消費者庁ホームページ(https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/)
もし、副作用が出たらどうする?
医薬品のほとんどは、副作用があります。
副作用には短時間で治まる軽いものから、命に関わる重篤な副作用までさまざま。
医薬品を正しく使っていても、重篤な症状が出てしまい入院することもあるんです。
薬の副作用で健康被害が生じた場合は、医薬品副作用被害救済制度という公的な制度があります。
・入院治療が必要な場合
医療費や医療手当費を給付
・日常生活が制限されるほどの障害がある場合
障害年金や障害児養育年金の給付
・死亡した場合
遺族年金や遺族一時金、葬祭料の給付
引用元:医薬品副作用救済制度(https://www.pmda.go.jp/kenkouhigai_camp/general02.html)
個人輸入代行サイトで購入した薬で、重篤な副作用が出た場合でも安心と思ったあなた。
実は日本で承認されていない医薬品によって起こった副作用は、保障されません。
医薬品副作用被害救済制度が適用されない
日本国内の正規ルートで流通している医薬品や医療機器、化粧品等には医薬品医療機器等法に基づいて品質や有効性、安全性の確認が行なわれています。
しかし個人輸入で手に入れた医薬品は、有効性・安全性・品質確認が日本で行なわれていないものがほとんどです。
日本で承認されている医薬品に限り、医薬品副作用救済制度が適応されるというわけです。
海外製の医薬品を個人輸入する場合、重篤な副作用があったとしても救済制度は適用されません。
医薬品の個人輸入は、個人責任です。
自分の身は自分で守りましょう。
医薬品を個人輸入するなら、信用できるサイトを選ぼう
海外製医薬品を個人輸入する場合、信用できるサイト選びが一番大切です。
偽物を買わされたり、詐欺にあったり、副作用で被害に遭わないように信頼できるサイトを選びましょう。
私的には、医療機関で医師の診断を受け、安全な医薬品を処方してもらうことを推奨します。
今回は、個人輸入の危険性について紹介しました。
何事もいいことばかりではありません。
医薬品の個人輸入を始める前に、リスクを知ることも重要です。